【SE構法】基礎工事 ダイレクトジョイント

耐震構法SE構法では基礎工事の精度が非常に大切になります。それは基礎と柱を直接つなぐダイレクトジョイントを採用している為、柱脚金物の位置がずれていると上部構造の接合が上手く出来ないのです。事務所にSE構法の柱脚金物+アンカーボルトと在来工法のホールダウン金物の模型があるので解説しましょう。
左側がSE構法の柱脚金物+アンカーボルト、右側が在来工法のホールダウン金物です。どちらも基礎と柱を接合する大切な金物で接合部の強化がSE構法の高耐震な一因です。この柱脚金物にスリットの入った柱を差し込み、3つの穴にドリフトピンを打ち込んでいきます。この柱脚金物の位置がずれると建物は建たないのです。一方ホールダウン金物は柱を建てた後にビス止めしていきますので、多少の調整が出来るのでそこまでの精度は求められません。アンカーボルトとホールダウン金物の基礎に被っている深さも一目瞭然です。
この柱脚金物に高い精度で加工された柱がストンと入りドリフトピンで接合します。
柱と柱脚金物はφ16㎜のドリフトピンで接合され、アンカーボルトが基礎の底板まであり、基礎と柱がダイレクトにつながっているのが良くわかると思います。地震の揺れは上下、左右に複雑に揺れるのでどの方向からの引き抜きの力に対しても対応することが必要になります。柱の側面に取り付けるホールダウン金物は地震時に柱から剝がれるように損傷するケースもあります。
熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書(国交省)
そんな基礎と建物を強固に接合(剛接合)する柱脚金物はとても重要な役割を果たしますのでアンカーボルトを正確にセッティングすることが基礎工事の肝になります。実際の施工写真は次回よりアップしていきます。
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