知っているようで知らない、津波とふつうの波との違い

2025年7月30日に発生したカムチャツカ半島地震で、日本、ハワイやトンガなど太平洋沿岸にも津波警報や注意報が発令されました。実際日本にも津波は到達しました。
2011年の東日本大震災の津波被害や、2005年のスマトラ島沖地震の際にも、タイのプーケット島に押し寄せる津波で多くの人命が失われました。映像などで津波の破壊力は知っているつもりの方も多いと思います。
でも津波はサーフィンの時の波や台風の時に荒れ狂う高波と同じだと思っている方も多いのではないでしょうか?同じ「波」とついているから。
一般的な波は、海上の表層を流れるもので、少し潜れば波の威力をかわすことがことができます。サーフィンで波の下をくぐって沖に出ることをドルフィンスルーと言いますが、それくらい表層しかパワーがないものです。プロのサーファーになれば台風の時のような波でも、ドルフィンを繰り返し沖に出てサーフィンすることが可能です。
でも津波は全然違うものです。
水の塊が押し寄せてくるのです。海底から海面までの海水全部がまるで川のように。
ですから波の下をくぐることは不可能なのです。
その速度も水深によって違います。水深が深いほど速く、浅いほど遅くなります。水深5,000㎡ではなんと時速800㎞、100㎡では時速110㎞、10mでは時速36㎞(防災リテラシー研究所による)ということです。
また水深が浅くなると波は高くなります。
先日の津波警報や注意報が発令された後でも、海でレジャーやサーフィンを楽しむ人がいたとニュース等で報じられていました。
津波の脅威を知っていればそんなことはできません。海や津波が遡上する川の流域に近づかないことは至極当然のことです。
台風の時の高波とはレベルが違います。津波ハザードマップも確認して、地震が発生したあとの行動を日頃から考えましょう。
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