SE構法の土台敷き SE金物

基礎工事が終了すると次は土台敷きです。在来工法では基礎の上に土台を敷いて、そこに「ほぞ」と呼ばれる穴をあけ、柱を差し込みます。
※在来工法の土台のほぞと柱とホールダウン金物(参考)
1995年の阪神淡路大震災では基礎と柱、柱と梁の接合部が抜けたり、破断したりした為、2000年基準と呼ばれる耐震基準では接合部を金物で補強することになりました。とはいえ地震は多方向の揺れや力が加わり、土台自体の割れや金物の破断なども報告されています。施工不良の場合もあるようです。
柱と基礎をダイレクトジョイントで剛接合する柱脚金物です。
こちらはSE構法の基本サイズの柱120㎜×120㎜のいわゆる4寸角用の柱脚金物です。柱のサイズにより柱脚金物のサイズも色々あります。これをみると施工精度を求められるのがよくわかります。アンカーボルトの位置がずれると柱脚金物が正確な位置にセットできません。
見にくいですが柱脚金物をマークしてみました。すべての柱に柱脚金物があった方が見栄え的には強く見えるのですが、そもそも柱脚金物は建物の引き抜きに対して地震力をきちんと受け流す柱にさえあれば良いので全部の柱には必要がありません。そしてこの柱脚金物の位置を正確に出すために許容応力度計算による構造計算が必要になるのです。全部の柱に柱脚金物を設置すると材料代も施工費も大きくかさみます。必要な個所だけあれば構いません。
柱脚金物を取り付けると基礎パッキンを敷いていきます。基礎パッキンは基礎から出る湿気を土台に直接伝えない為に基礎と土台の間に敷き込みます。TOAHOMEの床の断熱仕様は床下断熱の為、基礎内の通気をよくする通気パッキンを使用しますが、玄関土間や浴室など一部基礎断熱を行う箇所には通気しない気密パッキンを使用します。
基礎パッキン(通気タイプ)
気密パッキン
土台敷きです。
土台に2種類の金物があります。上の金物は柱を受けて接合する柱脚金物で赤い矢印の金物は大引きを受ける金物です。どちらも土台を切り欠きしない、断面欠損しないように開発されたSE金物です。こちらの柱脚金物は2本のドリフトピンで剛接合します。SE金物には部材に応じて様々な金物があります。
在来木造では土台と大引きの繋ぎはこういう加工をします。
ほぞがあり、切り欠きして組み継いでいるのがわかります。
ダイレクトジョイントする柱脚金物には土台を挟みません。
こちらの柱脚金物は3本のドリフトピンで剛接合します。
TOAHOMEは床断熱仕様です。フェノバボードの90㎜を敷き込んでいきます。
構造用合板28㎜を施工していきます。水平構面を強固にします。
構造用合板には+マークがあります。合板に釘打ちをするピッチや釘の指定があります。施工途中の写真ですが、この後釘打ちの漏れがないかチェックして施工報告書を作成、提出をします。
耐震構法SE構法では各工程毎に施工報告書の作成が義務付けられています。構造計算をしてそのデータが指定のプレカット工場に行き、繊細な加工工程を経たものが現場に到着します。それを登録施工店が施工指示書通りに施工し、施工報告書をエヌ・シー・エヌに提出して構造躯体の保証が発生します。この一連の流れが強い構造体のエビデンスとなります。
次は上棟へと進みます。
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